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日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.3 No.2 |
2030年の百貨店 |
マーケティング機能再考からの新しい時代適応の構想 |
宮副謙司 青山学院大学 |
発行:2016年12月25日 更新:2016年12月27日 |
分類 : 論文 |
要約 : 本稿は、将来時点を2030年に設定し、今後の百貨店のあり方をマーケティング機能の観点から考察する論文である。その時点では人口の高齢化、単身世帯の主流化、情報通信技術(ICT)の進化が予測されるが、とりわけICTはものづくりを大きく変え、顧客の個別オーダー型の商品製造、その短期化を可能にし、百貨店の営業を従来の既製品を売場に大量に品揃え販売する体制から、個別受注で製造しオムニチャネルで販売する体制へ変えていくと予想される。 2030年の百貨店では、店頭はリアルで必須とされる試着や相談などの機能を重視し、店舗規模は小型化する(売場面積6~8,000㎡を想定)。営業人員配置も店頭から外商へシフトし、地域ビジネスを本格的に行う体制になる。また商品販促や販売員接客トークなどは価値あるコンテンツとしてデジタル化し、ウェブ・カタログ・店頭で統合的に配信される。 以上のように2030年の百貨店は、顧客の生活の豊かさへ向け、新しい形で価値創造・伝達・提供のマーケティング機能を発揮し、現在のような商品×場の装置型産業から脱していくと考えられる。 |
キーワード : 価値の創造・伝達・提供 オムニチャネル ものづくりの変化 価値提供の実現技術 生活知と販売知 |
ページ数 : 表紙1 + 本文18 |
ファイルサイズ : 838KB |
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