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日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.2 No.16 |
定量的研究手法の盲点 |
統計的検定の誤用と乱用―あなたの仮説検定、無意味です― |
加藤貴大 一橋大学大学院 商学研究科 修士課程 |
発行:2016年08月06日 更新:2016年08月12日 |
分類 : コラム |
要約 : 本稿は、数学を専門としない方でも統計的仮説検定において注目すべきポイントが短時間で概観できることを目標に置いた。統計学の背後に流れる数学的厳密性は最小限に抑え、むしろ読後すぐに手元の資料や論文へ適用できるような実用性に配慮している。一方で、扱われている内容は有名ジャーナルへの投稿論文にも散見される致命的な統計の誤用・乱用であり、既に統計を道具として活用されている方にも有益な視点を取り上げたつもりである。特に、後半で扱うBrunner-Munzel検定は際立って有用であるにも関わらず、一般的な統計学のテキストで目にする機会は殆ど無いと言ってもよい。古典的な検定手法の手順のみを羅列した従来型テキストの数学的誤りを明らかにし、近年の統計学の成果の一部を易しくまとめた。150近い豊富な注釈によって躓きがちな数式や統計学的な考え方、発展的な内容を補足しているため、本稿の内容に留まらない汎用性のある話題が展開される。 |
キーワード : 統計学の誤用 統計的仮説検定 Studentのt検定 Welch検定 Brunner-Munzel検定 |
ページ数 : 表紙1 + 本文21 |
ファイルサイズ : 560KB |
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