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日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.2 No.10 |
ポートランド市のセントラルイースト工業地区 |
地方都市の都心に生き残る中小製造企業の集積 |
畢 滔滔 立正大学経営学部 |
発行:2016年05月10日 更新:2016年05月10日 |
分類 : 論文 |
要約 : 第二次世界大戦後、アメリカの大都市では、製造業が都市周辺部、さらに郊外へと急速に流出した。こうした状況の中で、ポートランド市の都心部に立地するセントラルイースト工業地区(CEID地区)には、今日もなお中小製造企業が集まっている。本論文では、CEID地区が中小製造企業の集積として発展し続けてきた要因を検討し、また、そのことがポートランド市の経済に果たしている役割を分析する。本論文の結論は2点にまとめられる。第1に、中小製造企業は1社あたりの規模が小さいものの、その集積は多くの雇用を創出するのみならず、都市の財政に大きく貢献している。第2に、中小製造企業にとって、不動産価格が安い立地を獲得することこそが、その発展にとって不可欠であり、ゾーニング規制などの土地利用規制は、こうした立地を提供するために有効な手段である。土地利用規制により、土地の用途が制限されることから、地価の上昇が抑えられると同時に、工業用途とコンフリクトが大きい用途が規制される。 |
キーワード : 地方都市 中小製造企業の集積 メーカームーブメント ポートランド市 |
ページ数 : 表紙1 + 本文28 |
ファイルサイズ : 1840KB |
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