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日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.10 No.8 |
ニューレイヤー・プレイヤーによるネットワーク効果を有する プラットフォームのコーペティション |
巨大プラットフォームに対する独占禁止法規制による参入戦略理論 |
伊藤 嘉浩 長岡技術科学大学大学院 教授 |
中村 大輔 長岡技術科学大学大学院 |
発行:2024年03月29日 更新:2024年09月22日 |
分類 : 論文 |
要約 : 本稿では、伊藤(2019; 2021)により提唱されたニューレイヤー・プレイヤー・コーペティション戦略(以下、ニューレイヤー戦略)についてIto and Shimazu(2023)で行われた定式化分析を、より一般的に精緻に行った。特に、現在世界的に大きな問題となっている巨大プラットフォーム(ゲートキーパー)の市場独占開放のための独占禁止法規制による新規ビジネスの参入可能性の分析を理論的に行った。本稿では、企業が既存のプラットフォームの市場に新規参入するための戦略として、既存プラットフォームとその一つの市場との間に新たなレイヤーとして参入し、競争ととともに協調する独自のニューレイヤー参入戦略について、ゲーム理論による定式化と分析を行った。本稿では、ピギーバッキング戦略の定式化を行ったDou and Wu(2021)のモデルを参考にして、本稿ではニューレイヤー戦略について全く新しくモデルを構築した。特に、価格設定の差別化と間接ネットワーク効果を経路別に分けることにより、両者の利潤最大化条件において、ニューレイヤー戦略により有効に参入できる価格差、差別化度合い、間接ネットワーク効果等の条件を明らかにした。 2024年9月22日追記:本ワーキングペーパーを英文化して、さらにいくつかのタイピングミス等の訂正と定式化での補足説明を追加した英文ワーキングペーパーをssrn上に公開(ssrn-id4864604)しているので参考のこと。また、第一著者は現在、東洋大学国際観光学部教授。 |
キーワード : プラットフォーム 二面市場 コーぺティション ニューレイヤー戦略 独占禁止法 |
ページ数 : 表紙1 + 本文48 |
ファイルサイズ : 2426KB |
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