学会員のワーキングペーパーの |
日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.10 No.6 |
適応指導教室における組織運営,リテンション・マネジメントの求められる形 |
Organizational Operation and Retention Management in Adaptive Instruction Classrooms |
有吉 樂人 東京都立大学 経済経営学部 学生 |
発行:2024年02月20日 更新:2024年02月20日 |
分類 : 論文 |
要約 : 本研究は,不登校児童生徒の増加に対する取組支援に焦点を当て,適応指導教室の組織運営とリテンション・マネジメントを考察する。適応指導教室は,学校に登校しない選択をした子供と接することが主な業務となること,非正規従業員が主となる職場であることから,一般的な正規従業員を想定したリテンション・マネジメントとは異なるマネジメントが求められると予想される。ヒアリングを通じた調査と分析の結果,シフトや仕事等における「職場の柔軟性」はリテンション効果が期待できること,「コミュニケーション」と「相互理解」の要素もリテンション効果が期待できることが明らかになった。一方で,「公平処遇」といった一般的な人的資源管理項目は,リテンション効果を生む可能性は認められるものの,公平処遇の要素である業績評価の反映の点から導入や運用は難しいことが示された。これらのことから,「職場の柔軟性」「コミュニケーション」「相互理解」の3つの要素を意識して運営していくことが,適応指導教室の運営におけるリテンション・マネジメントとして重要になるとともに,一般的な人的資源管理とは異なる側面にも留意していく必要がある。 |
キーワード : 不登校支援 非正規従業員 人的資源管理 |
ページ数 : 表紙1 + 本文25 |
ファイルサイズ : 835KB |
>戻る