学会員のワーキングペーパーの |
日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.9 No.17 |
グリーンウォッシュ対策としてのコンテキスト・クリエーション戦略 |
カーボンクレジットが本来持つ社会的価値を再考する |
角谷 浩 電通のラボ「カーボンニュートラル特命班」代表 |
発行:2023年07月19日 更新:2023年07月27日 |
分類 : コラム |
要約 : 海外の環境先進諸国で猛威を振るっているグリーンウォッシュの日本上陸が目前に迫ってきた。日系大手企業やその取引先も対策の準備を始めている。しかし海外企業が行ってきたグリーンウォッシュ対策を踏襲することが必ずしも日本企業にとっての最適解とは限らない。日本には独自の創意工夫の精神と技術力があり, それらは脱炭素戦略という領域においても活かされているという事実にまず注目したい。世界に誇れる環境貢献技術がすでに国内各所で数多く進行中なのである。いま世界が直面しているクライメイト・クライシスは, 視座を変えれば日本にとってクライメイト・チャンスに変えることができると提言したい。 また, 海外でグリーンウォッシュ批判の的となっているカーボンクレジットの活用に関しては, 企業が本来の社会的価値を正しく認識した上で適切に活用すれば, それは経営上のコストではなく環境貢献への投資活動であり, さらには地域社会の活性化にも貢献するものである。 そして, 脱炭素戦略全体を一つのストーリーと捉えて一気通貫のコンテキストを策定し, それをステークホルダーへ真摯なコミュニケーション活動を行い合意を得ることができれば, 経営リスクではなくむしろ企業のブランディングに寄与するものと考える。 |
キーワード : 脱炭素 サステナビリティ グリーンウォッシュ カーボンクレジット コンテキスト |
ページ数 : 表紙1 + 本文21 |
ファイルサイズ : 2679KB |
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