学会員のワーキングペーパーの |
日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.9 No.12 |
気仙沼市の観光活性化要因の考察 |
観光客セグメントと地域価値のマッチングによる戦略的マーケティングの展開 |
平田 裕暉 青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科 地域研究メンバー |
発行:2023年04月14日 更新:2023年04月14日 |
分類 : ケース |
要約 : 宮城県気仙沼市は,震災復興の過程で観光入込客数を継続的に伸ばし,2019年には仙台市や石巻市を抜き,県内最大の増加となった。その観光活性化要因を明らかにするために,市の観光データの読み取り,観光施設や観光施策の整備についての現地調査を行った。その結果, 観光客を地域別にセグメントして,その観光目的をみると,入込客数の多い順に,①仙台市など宮城県内客は海など自然体験,②東京からの観光客は震災復興への関心,③隣接する一関市など岩手県からの観光客は特産品購入といったようにセグメントごとに明確に差異があること,さらに各ニーズにマッチした観光の地域価値が気仙沼市には的確に用意されていることがわかった。また,その実現要因として,①行政が明確な政策にて主導,②多様で豊富な水産物(生鮮)だけでなく缶詰など加工・製品化し土産需要を掘り起こし,③起業家によりニットなどの新たな地域価値が生み出されたことが明らかとなった。併せて,現地視察から見出される気仙沼市の観光資源や課題など,今後の観光活性化議論材料を提示する。 |
キーワード : 地域活性化 観光客セグメント 地域価値の創造 戦略的マーケティング 活性化の担い手 |
ページ数 : 表紙1 + 本文23 |
ファイルサイズ : 1057KB |
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