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日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.7 No.8 |
観光都市におけるアートの位置づけ |
ポートランド市アルバータ・アート・ディストリクトの事例 |
金 珍淑 敬愛大学 経済学部 准教授 |
発行:2021年03月24日 更新:2021年03月25日 |
分類 : コラム |
要約 : 近年、観光都市においてアートや文化の消費を促す言説が多く目につく。本研究の目的は、観光都市の集客においてアートが果たす役割を明らかにすることにある。研究対象としては、オレゴン州ポートランド市のアルバータ・アート・ディストリクトおよび韓国ソウル市の弘大商圏を取り上げる予定である。 本稿では、今後のフィールドワークに向けて、第1に、近年の観光と文化との言説上の結びつきについて確認した。日経テレコン21による記事検索の結果、観光と文化との言説上の関連性が高いことが示された。第2に、ポートランド市のアルバータ・アート・ディストリクトの予備的フィールドワークから得られた洞察を紹介した。アーティストが自由にプロジェクトチームを組み共同作業することのできる場(集積)が形成されていることが示された。 文化商品として訴求される観光において、アートの果たす役割は大きいと考えられる。贅沢趣味、顕示的消費の対象となるアートの訴求によって、観光都市への集客効果を見込めると思われるためである。本研究は、観光都市においてアートが実態としてどのように存在し、機能し、貢献しているかを明らかにしたいと考えている。 |
キーワード : アート 文化商品 観光都市 柔軟性 贅沢趣味 |
ページ数 : 表紙1 + 本文14 |
ファイルサイズ : 1444KB |
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