ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.5 |
社会厚生関数を用いた健康に関する最適なソーシャル・マーケティング |
Optimal Social Marketing under Various Social Welfare Functions |
金城 敬太 |
海老名 剛 信州大学学術研究院社会科学系准教授 |
発行 : 2016年10月12日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 本研究では,健康意識に関するヘルス・プロモーションにおいて,セグメントごとに最適化する方法についての理論を構築し,調査・実験を行った. 社会的な問題を解決する際には,通常の利潤最大化とは異なる目標が必要となる.特に,目標となる効果を平均値などで図るだけでは不平等が生じるといった問題がある.そこで,厚生経済学で用いられている社会厚生関数を用いて,さまざまな目標のもと最適なプロモーション政策を導く方法を提案した.具体的には,個々の総和を重視する功利主義型,平等性を重視するナッシュ型,最も低い個人の改善を重視するロールズ型などが挙げられる.そのうえで,近年健康悪化が問題となっている沖縄県において健康意識の改善を目標として調査を行い,それらをふまえて健康意識を改善させるための介入実験を行った.その結果,さまざまな目標に応じて改善を行うことに成功した.提案した方法は,ソーシャル・マーケティングに対して新たな視点を導入し,具体的に解決策を提示するものである. |
キーワード : ソーシャル・マーケティング ヘルス・プロモーション 社会厚生関数 効率性 平等性 |
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