ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.7 |
サービス・マーケティング3.0 |
顧客のサービス行動にフォーカスする。「おもてなし」は優れた戦略か? |
大西 正也 東京都中小企業振興公社コーディネーター |
発行 : 2018年10月08日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 「おもてなし」の言葉に象徴されるように日本のサービス業が脚光をあび、官公庁も優れた施策として推奨している。一方、国内サービス事業者の生産性は欧米先進諸国と比較して約30~45%低く、事業規模や経営持続性においても劣る水準にある。国内サービス業の生産性低迷は「おもてなし」志向に影響があるのではないか?私のポスターセッションではサービス業の特性やサービスプロフィットチェーン等の既存理論を踏まえ、「顧客のサービス行動」に着目します。顧客からの関心を喚起し、インストアプロモーション等により消費を促して満足度を高めようとするステージ(1.0)から、顧客が享受する使用価値や経験価値に焦点をあて、顧客と事業者の関係性を強化して満足度を高めようとするステージ(2.0)から、さらに顧客自ら想起するサービスニーズや自ら提供しようとするサービス行動を支援して、顧客の期待や満足度を高め、信頼を獲得するステージ(3.0)を提議します。また顧客が消費する「金銭予算」と「時間予算」に注目し、消費特性に応じたマーケティング戦略を提案します。この提議が、国内サービス事業の生産性を高める改善策を生む切っ掛けになれば幸いです。 |
キーワード : サービス業 サービスマーケティング おもてなし |
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