ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.6 |
収益性の高いものづくり中小企業のマーケティング戦略について |
大企業のニーズと町工場の戦略との親和性 |
指尾 成俊 エスアイ精工株式会社 代表取締役 |
発行 : 2017年10月12日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : ものづくり中小企業のマーケティングについての調査研究報告。製造業において,価格競争にさらされる中小企業が多い中で,発注側である企業(主に大企業)のニーズを的確にとらえ,効果的なマーケティングを実施してきている中小企業は収益性が高いのではないかという仮説を立てた。筆者らは中小企業診断士8名で研究グループを構成し,発注側企業(主に大企業)23社,受注側企業(主に中小企業)45社に対し,アンケートおよびヒアリングを行った。収益性の高い受注側企業は安定した品質と緊急時の納期対応能力を重視しており,発注側企業のニーズと親和性が高い傾向にあった。発注側企業と受注側企業との取引関係は,いわゆる下請け方式であることに変わりはないが,縦の強いつながりを持ち,一体となったものづくりを志向していると考えられる。また,発注側企業は,QCD以外にも,受注側企業の経営力や技術変化への対応力,提案力などを重視しており,今後のものづくり中小企業のマーケティングのあり方について提言をしたい。筆者は従業員13名のものづくり中小企業の経営者でもあり,発注側の生の声や自ら実施してきたマーケティング事例なども取り上げて報告を行う。 |
キーワード : ものづくり 価値共創 下請け取引 |
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