ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.13 |
メーカーの系列店戦略-小売店舗モデル視点からの現状課題と今後についての考察 |
木子 正崇 青山学院大学院国際マネジメント研究科修了 |
発行 : |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 消費財メーカーが戦後展開してきた流通戦略の代表的な取組みが,販売会社及び系列小売店の組織化による全国市場への商品供給であった。特に自動車,家電,化粧品,文房具を例にとると,高度経済成長期には各業界でメーカーの系列店戦略が市場競争において大きな成果をあげた。しかし1980年代以降,自動車を除く業界でセルフや大型店の台頭,更に2000年以降のECの拡大によって系列店の位置づけは大きく変化してきた。具体的には,家電店はモノ供給面で家電量販店に圧倒され,文房具店はECや大型書店の影響を大きく受け縮小,化粧品店もドラッグストアやECなどとの厳しい競合状況にある。 本研究では,メーカー系列店に関する先行研究の多くが流通チャネル政策に着目するのに対して,「メーカー系列店=小売店舗」であるとの認識に立ち,その消費者への提供価値がモノ供給からサービスや体験・交流などに変化する中で,メーカー系列店も新たな店舗モデルへの変革を迫られていることが明らかになった。同時に系列店を支えるメーカーの流通政策もこれまでにない形に変革することが示唆される。 |
キーワード : メーカーの流通政策 系列店の小売店舗機能 小売店舗モデル革新 新たな流通政策 |
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