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 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.13 
推しの先にある沼
ある女子学生との卒論をめぐる対話より
春木 良且
昭和女子大学現代ビジネス研究所 研究員
吉中 菖
フェリス女学院大学国際交流学部 学生
発行 :
分類:一般報告
報告要旨 :
恋愛に関する卒論を執筆中の大学生と議論する機会を持ったが,その中で,「沼る」という言葉が頻出した。近年「推す」という表現で,アイドルなどに対する好感を示すことが話題になった。どちらも主に若い世代を中心に,好意,好感を示すために使われる語である。「沼る」はより強烈な執着や依存の状態を強調した表現である。
「推す」に比べて,「沼る」には,沼の持つ暗さや底知れない状態など,ぼんやりとした不安感が含まれている。本研究では,「沼る」という語の持つ,ネガティブなニュアンスに着目し、その不安感がどのように形成され,表出されるかについて考察する。アンケート調査とインタビューによって,「推し」が「沼る」状態へと移行する過程や,その背景にある要因を分析した。
「推す」状態が,感情的な共鳴や共感,承認欲求の充足,自己投影や逃避など,対象に自らを投影することで,自己のアイデンティティや生きがいを見出すようになり,沼化が進行する。「不安感」は,自己制御の喪失,社会的評価,金銭的・時間的負担,将来への不安,そして依存状態への懸念といった多面的な要因から生じていると仮説付けた。
キーワード : 推し 恋愛 若者世代 卒業研究


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