ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.13 |
「推しがいる」と「推しがいた」の違い |
「推し」に関する調査の追加分析 |
渡部 佳織 NECソリューションイノベータ株式会社 |
山本 純一 同上 |
菅原 収吾 同上 |
浅沼 爽汰 AKKODiSコンサルティング株式会社 |
発行 : 2024年12月17日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 2023年の報告にて“「推し」がいる人はいない人より幸福感が高い”ことを示した(渡部ら,2023)。前回は,過去に推しがいた回答者を含めた全体を対象にした分析だったが,今回は対象者をいくつかの観点で群分けして,比較分析を行った。分析の結果,「何年推しているか」といった期間と幸福感に有意な相関は見られなかった。また,現在推しがいる人は推しがいない人と比べ有意に幸福感が高い(Δ=0.54, p<.001)が,過去に推しがいた人は推しがいない人と比べ有意な差が見られなかった(Δ=0.39, p>.05)。さらに,過去に推しがいた人の共分散構造分析の結果,推しに関する因子から幸福感に関する因子に対し有意なパスが見られなかった。また,アイドルもしくはミュージシャンを推し対象とした人について比較を行った結果,幸福感に有意な差は見られなかった(Δ=0.57, p>.05)。しかし,それぞれについて因子分析を行った結果,因子構造が異なっていた。これらの結果から,過去の推し活は,現在の消費者の購買行動に影響しないこと, 推しジャンルにより推しや推し活に対する思いが異なることが示唆された。 |
キーワード : 推し 幸福感 ウェルビーイング |
>一覧