ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.12 |
和菓子の機能性に着目した需要拡大のためのPR戦略 |
―行動変容に導くマーケティング・コミュニケーションの探求― |
出野 和子 大阪国際大学 経営経済学部 准教授 |
発行 : 2023年11月20日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 令和3年度の国内和菓子市場は4,276億円の規模を有している。しかし,食の洋風化に伴い和菓子の消費は年々低下しており,特に若い世代の和菓子離れが顕著であることが統計で示されている。和菓子文化を維持するためには,若年層や子供の保護者にとって和菓子を摂取することが魅力的だという意識を醸成することが必要である。 まず若者が和菓子(餡製品)を好まない要因を探るため,20代以下の若者の餡製品に対する態度調査を実施した。その結果,多くの若者は餡製品が嫌いなのではなく,摂食行動が受動的であるということが判明した。つまり,餡製品が身近にある状況や購入する動機を創出すれば,若者の和菓子需要を高められる可能性があると推察される。 和菓子を積極的に食べる動機となりうる要素として,原料である餡の機能性に着目した。小豆を原料とする餡(粒あん)はポリフェノールや食物繊維などが豊かであり,油を使用しないため低カロリーの菓子を作ることができる。餡製品を継続摂取した場合の健康改善効果を測定し,餡製品の機能性を紹介するPRを実施した場合,餡の摂取行動がどの程度高まるかについて調査を行う。 |
キーワード : 和菓子 機能性食品 行動変容 |
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