ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.6 |
質問表現が意思決定者に及ぼす影響 |
許 善花 人文科学総合研究科心理・教育学専攻 |
発行 : 2017年10月12日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 質問の表現によって意思決定者の判断を変えることは可能である。フレーミングと質問の仕方が回答者の選択に多大な影響を及ぼしていることについては多くの先行研究が示している。本研究では、修飾語を質問の中に入れる条件と入れない条件の2種類の質問紙を用いて実験を行った。消費者意思決定様式(CSI)の8項目と心理的サイフの8つの商品項目を使用して、実験参加者にあらかじめ決められた高価格(商品A)か低価格(商品B)の2つの選択肢を7段階の満足度で選択させた。そして、4つのサイフの商品を説明変数に高群と低群を目的変数とした多変量重回帰分析を行った。その結果、購買志向低群を予測する回帰式が有意だった(R2=.21, F(4,47)=3.143, p=.023)。ところが、低価格の選択肢である商品Bの中で安心生活用サイフである風邪薬のみで修飾語による影響が確認された(β=.383, p=.018)。これらの結果から、質問表現の違いによる満足度は商品カテゴリーによって異なることが明らかになった。 |
キーワード : フレーミング効果 満足度 心理的サイフ |
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