ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.6 |
知覚サービス品質の非対称非線形性と統計モデルへの応用 |
佐藤 平国 東北大学 経済学研究科 博士課程後期 |
発行 : 2017年10月12日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 消費者の知覚サービス品質を測定する代表的な統計モデルにはSERVQUALがある。原著のSERVQUALは期待値を用いた差異得点(disconfirmation-based)の問題や次元の多様性の問題などから,多くの改良モデルが提案されている。しかし,新たな構成概念や因子構造の提案に伴う多数の測定尺度の混在から,例えば顧客満足度指標のように実務での応用に繋がっているモデルは少ない。また顧客満足を中心とする研究では,消費者評価に伴う非対称非線形性の課題に早くから取り組まれ,既に多くの統計モデルが検証されている。一方,SERVQUALの応用にあたっても同様に非対称非線形性の考慮が指摘されてはいるが,実現している研究は少ない。このような問題から,本研究ではSERVQUALが知覚サービス品質を期待水準による比較結果として捉える点に改めて着目し,実績尺度(performance-only scale)と区別してモデルの妥当性を振り返る。さらに,非対称非線形性を取り入れたSERVQUALモデルを提案し,実証分析によりその有益性を示す。 |
キーワード : サービス品質 SERVQUAL 非線形因子分析 プロスペクト理論 ベイズ推定 |
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