ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.11 |
水平的チャネル拡張は企業価値を高めるのか? |
松田 敦樹 中央大学院 商学研究科 博士前期課程 |
発行 : 2022年11月11日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 水平的チャネル拡張は, チャネルを構築した後に増加させることである。例えば, コンビニエンスストア限定の製品をスーパーマーケットで販売するような場合である。企業にとって, チャネル構造は企業成果を左右する要素であり, チャネル構造の変化と企業価値を結びつけることは重要な観点である。 本研究は, 製造業者がチャネルを水平的に変化させた時, 企業価値(株価)はどう変化するのかを扱った。さらに, すでにチャネルを構築している他の製造業者を合併・買収し, 他社の構築したチャネルを利用しようとする行動にも焦点を当てた。既存の取引企業は, 水平的チャネル拡張によって自身の利益が脅かされると考え反発する可能性があり, 水平的チャネル拡張は容易ではない。では, 容易ではないのにもかかわらず, なぜ水平的チャネル拡張を行うのだろうか。 分析の結果, 水平的チャネル拡張は, M&Aを伴う場合に企業価値を高めることが明らかになった。これは, 統合によってチャネルのコントロールが容易になることを示している。M&Aは金銭的, 非金銭的なコストがかかるにもかかわらず企業価値を高めたという点は興味深い。 |
キーワード : チャネル 企業価値 販路拡大 |
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