ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.9 |
医療用医薬品の消費不順守行動への影響要因の探求 |
自己効力感と患者エンパワメントを介したヘルスリテラシーの影響 |
櫻井 秀彦 北海道科学大学 教授 |
森藤 ちひろ 流通科学大学 教授 |
岸本 桂子 昭和大学 教授 |
発行 : 2020年12月16日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 超高齢社会の到来により,患者数は増加する一方で,飲み忘れや飲み残しといった服薬不順守行動が問題視される中,我々はこれまでの研究で,過度な情報探索や知識獲得意欲が服薬の消費中断行動に結びつくとことを明らかにした。本研究では,この発見事実に基づき,近年着目されているヘルスリテラシー等の構成概念に着目し,健康行動ではなく,財・サービスの継続消費に与える影響について検討した。 本年2月に,慢性疾患数の高血圧と糖尿病の治療薬,加えて急性期で処方され通常はその全量を服用する必要がある抗菌薬をそれぞれ過去3ヶ月以内に入手した40歳から74歳までの計1,700名を対象にインターネット調査を行った(重複薬無し)。先行研究に基づいて測定した自己効力感と患者エンパワメント(情報探索や知識獲得意欲)を介した機能的,相互的,批判的ヘルスリテラシーからの消費継続行動への影響構造について構造方程式モデリングにより,その影響構造を明らかにした。結果として,自己効力感の影響が最も大きいことは各疾患(服用薬)で共通したものの,その他の影響構造についてはそれぞれ異なるなど興味深い知見が得られたので報告する。 |
キーワード : 継続消費 ヘリスリテラシー 自己効力感 エンパワメント 医薬品 |
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