ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.9 |
社会的相互作用 vs. 相互作用的公正:経営成果の高い小売企業を共同仕入れ機構へ戦略統合させる条件とは? |
胡 镔 (HU Bin) 立命館大学 経営学研究科 博士後期課程 |
金 昌柱 立命館大学 経営学部 教授 |
発行 : 2020年12月16日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 共同仕入れ機構は加盟企業の生き残りだけではなく、企業の競争力や成果改善に大きな役割を果たしている。共同仕入れ機構は加盟企業同士による水平的協調関係から形成されるものである。それゆえ、革新的な共同取り組みによる戦略的統合が重要な条件となる。また、比較的に優れた経営資源を活用することから高い経営成果を示す高業績企業の役割は軽視することはできない。しかし、共同仕入れ機構において高業績企業を戦略的統合に向き合わせることが実践的に重要な課題になっているにも関わらず、関連するこれまでの先行研究では十分な議論なされていない。 上記の背景を出発点として本研究の目的は、資源ベース理論と社会的関係資本の視点から高業績企業がどのような状況の下で、共同仕入れ機構へ戦略的な統合を行うのかを実証的に考察するものである。共同仕入機構に加盟している241社小売企業のサンプルをもとに検証した結果、高業績企業は戦略的統合を消極的に行う。ただし、本部による相互作用的公正が高い状況では、それが低い状況に比べ、戦略的統合を積極的に行うことが発見されている。社会的相互作用の調整効果は確認できなかった。 |
キーワード : 共同仕入れ機構 高業績企業 戦略的統合 相互作用的公正 社会的相互作用 |
>一覧