ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.9 |
「おひとりさまラベル」が消費行動に与える効果 |
山下 遥 法政大学 経営学部 |
布施 夏実 同上 |
加藤 地大 同上 |
武藤 明日香 同上 |
発行 : 2020年12月16日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 本研究の目的は,「おひとりさま」というラベリングに効果があることを実証的に明らかにすることである。 これまでの研究では「〇〇女子(××男子)」などアイデンティティが一致した時同化効果が生じ,ラベルにポジティブな影響を与えると言われていた。しかしアイデンティティの表記がない場合では,ラベル効果が生じるかについてはあまり議論されてこなかった。 そこで近年増加している「おひとりさま」での消費に注目した。同化効果は対象物と自己との関わりが深い場合でも発生すると証明されているため,「おひとりさま」行動に対し積極的で関わりが深い消費者ならラベル効果が生じるのではないかと考えた。 そのため10代〜60代を対象に「おひとりさまラベル」を使用し単独での映画・美術館の利用について実験し、統計ソフトRを用いたt検定で分析した。 結果はラベリングされない場合に比べ,消費障壁が下がり,消費意向が上がった。このことから「おひとりさま」というラベリングには効果があることがわかった。本研究によってラベリング研究における新たな知見を加え,広告などにおいてより効果的にラベリングを行うことが可能になった。 |
キーワード : ラベル効果 同化効果 呼称 アイデンティティ 単独行動 |
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