ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.9 |
オケージョン・マーケティングによる交流消費促進の可能性 |
村山 朗 truestar hd(株) 代表取締役 |
小里 貴宏 (株) JTB総合研究所 取締役 |
発行 : 2020年12月16日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 個人消費の急激な落ち込みと5兆円規模の訪日外国人消費の一瞬による消失という危機的な状況に直面するコロナ禍の日本において,地域における交流消費の再活性化は喫緊の課題となっている。モノ消費からコト消費へと変化するグローバルな潮流の中で,経験価値・共創価値・文脈価値の重要性が指摘されており,旅行などの高関与商材においては,過去の購買履歴のみに基づくリコメンドでは要請を満たせない。観光旅行における文脈には,旅行の目的や期待する経験などに加えて,同行者や季節・天候,当日の気分や体調とそれに伴う感情,さらにコロナ禍においては混雑状況などが影響し,それらの多様なオケージョンが商品・サービスの価値を変化させ,消費者ごとに異なるニーズを発生させていると考えられる。本報告では,こうしたサービス消費時の個人ごとに異なるオケージョンに対応した情報発信の手法を新たに「オケージョン・マーケティング」として提案する。パンデミック直前に行われた実証実験の結果から「オープンマインド(旅行中)での商品との出会いは衝動買いを誘発する」という仮説を見出し,耐久財など他の高関与商材へ拡張可能な手法開発の方向性を示唆する。 |
キーワード : オケージョン・マーケティング 交流消費 文脈価値 共創価値 経験価値 |
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