ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.9 |
子ども向けサービスにおける自己変革プロセス |
職業・社会体験施設キッザニアで醸成される非認知能力に着目して |
大門 貴之 KDDI総合研究所 |
田名部 浩美 同上 |
宮本 美佐 KCJ GROUP株式会社 |
岩下 好美 同上 |
野又 友視 同上 |
鈴木 英理子 同上 |
石田 久美子 同上 |
発行 : 2020年12月16日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 顧客に提供する価値が経験から変革へとシフトする変革経済の到来が指摘されている(パイン・ギルモア 2005)。その中で子ども向けサービスは自己変革を支援する市場の一つであり、子どもがやりたいこと、なりたいことを発見・実行する経験を提供することは自己変革を後押しできる可能性がある。そのような自己変革を促す場として職業・社会体験施設キッザニアがある。キッザニアでは職業体験や消費体験を通じて16の生きる力(総称として非認知能力)の醸成やブランド・アタッチメントの形成が試みられている。そこで本研究では、キッザニアでの自己変革につながる非認知能力の醸成のプロセスを検討する。今回、“こどもが主役の街”を標榜するキッザニアの具現化に取り組むこども議会の小学生とその保護者18組に参与観察とインタビューを実施した。その結果、非認知能力の中で特に行動力や社会性が自己変革に寄与しており、その醸成には子どもに対する保護者の関わり、施設スタッフとの交流や体験を通じた学習などが関係していた。職業体験から広がるこども議会や日常生活における自己変革に関しては、ドリフト(金井 2002)という概念を発展的に用いて報告する。 |
キーワード : 変革経済 自己変革 職業・社会体験 非認知能力 ドリフト |
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