ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.8 |
提携的CSV戦略による市場開拓 |
スノーピークによる地方創生事業の分析 |
野元 健司 株式会社みずほ銀行 |
飯田 勝 戸田建設株式会社 |
佐々木 浩一郎 バイエル クロップサイエンス株式会社 |
眞保 雄介 雪印メグミルク株式会社 |
鈴木 達也 大崎電気工業株式会社 |
古谷 一徳 日本水産株式会社 |
薗部 靖史 東洋大学 |
発行 : 2019年11月26日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 社会性と経済性を両立させることをCSV(Creating Shared Value)と言う。本研究の目的は,企業が自治体等との提携的CSVによって市場を開拓するメカニズムかを明らかにすることである。具体的には,アウトドアメーカーのスノーピークにおける地方創生事業を事例に取り上げ,RQ1.企業が社会的課題に取り組む理由,RQ2.取り組み方,RQ3.提携する意義という3つの問いを立てた。 これらを明らかにするために2018年10月から12月にかけてスノーピークと提携自治体3団体,および企業3社にインタビュー調査を実施した。その結果,以下の答えを得た。第1に,スノーピークが社会的課題に取り組むのは既存事業では到達できない新規顧客を獲得するためであった。第2に,社内外のリソースを融合し,また、ユーザーの声を取り入れていた。第3に,提携的CSVにより企業単独で取り組むよりも,効率的かつ迅速な目標達成を実現していた。大企業であれば単独でCSVを実施することが可能である。だが,中小規模の企業においては,互いの資源を補完する提携によって,市場を開拓するためのCSVが可能であることが示唆された。 |
キーワード : CSV 戦略的提携(アライアンス) 市場開拓 地方創生 スノーピーク |
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