ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.8 |
サイレントラブマーケティング ~判別方法と得られる価値の研究~ |
田中 咲 ㈱小田急エージェンシー プランナー |
古谷 奈菜 ㈱小田急エージェンシー データアナリスト |
増田 光一郎 ㈱小田急エージェンシー プランナー |
田村 高志 ㈱小田急エージェンシー プランニング部長 |
発行 : 2019年11月26日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 我々は18年度カンファレンスにて「好きだけど,その事実を人に言わない・共有しない=サイレントラブ」という消費者意識があることを発表し,新たな「真の顧客理解」のためのターゲットとして提言した。顧客視点のマーケティングが重視される昨今,ソーシャルリスニングに力を入れる企業が多い。しかしSNSのようにオープンな共有行動が行われる場では,自分の見え方や建前が無意識に発言に影響する。そのような場で顕在化される意見だけを「真の顧客の声」として企業の意思決定に活用することは正しいのか,その前提への疑問が本研究の発端である。継続発表となる今回はサイレントラブを持つ消費者を対象に,金額や時間といった消費視点や,ブランドへの関与・想いといった愛着視点から好きなモノ・コトに対する行動や考え方を深堀する調査を行った。同じ好きなモノ・コトでも“共有できる”意識を持つ人と比較することでサイレントラブならではの特徴を探る。また,マーケティングターゲットとしての実用化を目指し自社ユーザーの中からサイレントラブを発見するための抽出モデルを導出した。これら研究を基に,サイレントラブを活用した顧客理解の可能性を示唆したい。 |
キーワード : サイレントラブ 真の顧客理解 好意と共有行動 消費者意識 |
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