ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.8 |
クチコミは発信者自身の態度を形成させる |
梁 庭昌 広島大学 |
相馬 敏彦 広島大学 |
林 釗 広島大学 |
発行 : 2019年11月26日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 本研究はクチコミ発信が発信者自身の態度形成に与える影響について実験的に検討するものである。 これまでのクチコミ研究は,受信者に対するクチコミの説得効果に焦点を当ててきた。一方で,クチコミ発信が発信者自身にどのような効果があるかはあまり議論されてこなかった。また,クチコミ発信者は必ずしも一方的に情報を伝えようとするとは限らず,予め受信者の態度を取り入れて発信情報を調整することがある。本研究は“Saying-Is-Believing”効果と呼ばれる,受信者の態度に合わせた情報を発信する行為が発信者自身の態度にバイアスをもたらす可能性に着目して実験的分析を行った。 実験は広島県内の大学生57名を対象に行った。受信者の態度および実体性を操作し,受信者への信頼を測定した上で,実体性および信頼の高さが情報作成および発信者自身の態度に与える影響を検証した。その結果から,受信者の実体性および信頼性がともに高く認知された場合に,発信者は受信者の態度に合わせたクチコミ情報を作成し,それと一貫した態度が形成されやすいことが明らかにされた。 |
キーワード : クチコミ 態度形成 Saying-Is-Believing効果 実体性 受信者への信頼 |
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