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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.6 |
中小企業における新商品開発 |
ユーザー・イノベーションを活用した商品開発 |
畑 愼一郎 早稲田大学大学院商学研究科 |
発行:2017年10月12日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 本研究の目的は、自社のリソースだけに頼ることなく、一般ユーザーからのアイディアを巧みに活用し新商品開発を行っているある中小企業の活動を分析し、その仕組みや方法を解き明かすことである。 同社は大手企業の下請け中小企業であったが約23年前にその業態からの脱却を目的に、自社製最終商品の事業化に着手した。徐々に一般ユーザーを活用した商品開発を拡大し、現在では約500の商品を上市し10億円規模(同社売上高の約50%)の事業に成長した。 本論文では、同社の仕組みを解析した結果、⑴一般ユーザーから多くの提案を集める独特の仕組みを作り上げている。⑵試作後の商品化率を高める為、初期段階の未完成な提案から関わり、商品企画に取り上げる選択基準、プロセスを暗黙のうちに保持している。⑶大手企業が実施している組織的、機能的な商品開発プロセスと異なり、ユーザーと企業の相互関係が両者のモチベーションを高め、商品化率を高めている。 この様に同社の仕組みは、一つの新しいモデルであり、同モデルは全ての企業、事業に共通的に当てはまるものではないかもしれないが、ある前提条件があてはまる企業、事業では有効であることが示唆された。 |
謝辞 : |
キーワード : ユーザーイノベーション 中小企業の商品開発 インキュベーション 共創のコンカレント型商品開発 オープンイノベーション |
ページ : pp.74-95 |
ファイルサイズ : 2,593KB |
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