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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.6 |
新製品アイデア開発における文脈想像の性質と働き |
磯野 誠 公立鳥取環境大学 |
発行:2017年10月12日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 本調査では,ビジョニングやバックキャスティング等に共通する,まず未来の文脈を想像した上でそれを元にして対象についてのアイデアを創出するようなアプローチを文脈想像として捉え,創造的認知における想像に関する知見に依拠し,その性質と働きの説明を試みることを目的とした。文脈想像を活用した11の開発プロジェクトを含む14の開発プロジェクトを対象とした事例調査から,次の知見を導いた。 文脈想像によるアイデア創出とは,文脈の想像と,その文脈を実現する製品の想像という二段階の想像からなること,それぞれの想像の段階においては,カテゴリ知識の心的合成がなされること,創出されるアイデアの革新性とは,その文脈が想像される際にその心的合成元として用いられた未来顧客に関わるものや,開発者の主張に関わるもののカテゴリ知識に起因すると考えられることである。 このことから,イノベーションに繋がる革新的なアイデア創出のためには,製品の想像において,その心的合成元としてその設定された文脈が適切であるか、およびその文脈の想像において、その心的合成元として用いられたカテゴリ知識が適切であるかを検討することが推奨される。 |
謝辞 : |
キーワード : 新製品開発 アイデア ビジョニング 想像 創造性 |
ページ : pp.158-167 |
ファイルサイズ : 875KB |
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