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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.13 |
カスタマーレビューが投稿者自身のホテル体験を変える |
SIB効果で見る新しい顧客経験の創出 |
梁 庭昌 富山国際大学 現代社会学部 講師 |
張 婧 金沢大学 人間社会研究域 准教授 |
増田 俊太郎 東京大学大学院 博士課程 |
発行:2024年12月17日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:要約 |
要約 : クチコミなどの顧客間の相互作用が顧客経験の変容を引き起こす可能性が従来から指摘されてきたものの,これまでの顧客経験に関する研究では,実証的根拠が十分に提示されてこなかった。一方,クチコミを通じた顧客間の相互作用によって生じうる影響に着眼した実証的研究では,クチコミ行為が行為者自身へのSaying-Is-Believing効果(以降,SIB効果)が示されている。それは,「空気を読む」のようなクチコミ行為が,行為者自身の商品等に対する態度や記憶の変容をもたらす効果である。本研究はSIB効果の実験パラダイムを導入し,ホテル利用体験のカスタマーレビュー投稿が投稿者自身の態度や記憶に与える影響,そしてそれによる投稿者自身の顧客経験の変容を実験的に検証した。具体的に,感情極性ラベルを付与した日本語テキストのデータセットを用いてファインチューニングしたBERTを用いて従来のSIB効果を精緻化した。また,顧客経験の多次元性を想定したうえ,SIB効果が顧客経験の特定側面の変容を促すことを検証した。それらの検証結果を踏まえ,カスタマーレビュー投稿等のクチコミ行為が新たな顧客経験の創出につながる可能性を提示した。 |
謝辞 : 本研究はJSPS科研費21K20138の助成を受けたものである。 |
キーワード : 顧客経験 Saying-Is-Believing カスタマーレビュー ホテルチェーン BERTモデル |
ページ : p.185 |
ファイルサイズ : 179KB |
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