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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.12 |
専門サービスの信頼属性が価値共創プロセスに与える影響の分析 |
質的データを用いた主題分析による探索的アプローチ |
五島 光 経営戦略研究所株式会社 |
伊藤 泰信 北陸先端科学技術大学院大学 |
発行:2023年11月20日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 本研究の目的は医療サービスの信用財としての属性(信頼属性)が価値共創プロセスに与えている影響を分析することである。研究対象は歯科医療サービスの保険外診療(自由診療)である。先行研究にもとづき,歯科医療サービスにおいて,患者が知覚リスクを乗り越えより良い価値が共創されるためにとっている行動の仮説モデルを構築した。分析の対象は保険外診療を受けたことがある歯科医療サービスの患者であり,専門的な知識を持っている者とそうでない者をインタビューした。データを主題分析の手法にもとづき,質的データ分析ソフトであるMAXQDA2022を用いて分析した。その結果,「患者とサービス関係者の関係性」が知覚リスクを低減し,患者の参加度が上がり,「人柄による信頼」が形成されて価値共創プロセスが促進されることがわかった。また,サービスの信頼属性は固定のものではなく,顧客の持つ専門的な知識によって,擬似的に探索財レベルまで変化する可能性があることがわかった。また,直接的な相互作用プロセスがうまく行っていても,外部の人間の影響によって関係性が変わる可能性があることも示唆された。 |
キーワード : 医療サービス 信頼財 質的データ分析 サービスマーケティング |
ページ : pp.155-162 |
ファイルサイズ : 519KB |
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