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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.12 |
なぜあの里山コミュニティは人々を惹きつけるのか? |
「倉沢里山を愛する会」にみる事務局の工夫と参加者のポジティブ感情に着目して |
大森 寛文 明星大学 経営学部 教授 |
発行:2023年11月20日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 本稿では,高齢化の進展や労力負荷の高さから担い手不足に直面している里山保全団体が多い中,倉沢里山を愛する会が人々を惹きつけている要因を解明し,そこから導出される示唆について考察した。同会の会報誌に対する計量テキスト分析とロジスティック回帰分析により,事務局による参加促進の工夫と,参加者のポジティブ感情に影響を与える要因を探った。その結果,事務局が活動回数の平準化や時間抑制など労力負荷を軽減するような工夫をしつつ,活動参加者の2つの参加動機(社会貢献動機,自己実現動機)を満たすような対応をとっていることを明らかにした。また,参加者は事務局や他の参加者からの声かけや指導を受けつつ,自身の学びや気づきを得るという相互作用を生み,それが長期にわたり高い割合でポジティブな感情を想起させていることを示した。さらに,今後は事務局の負荷を低減させる体制のあり方や,事務局の2つの動機を満たす方策のあり方についても検討を深める必要性が示唆された。 |
キーワード : コミュニティ 参加動機 ポジティブ感情 計量テキスト分析 ロジスティック回帰分析 |
ページ : pp.140-147 |
ファイルサイズ : 728KB |
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