オーラルセッション

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 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.5 
金融行動に対する人工知能の実証研究
金融マーケティングプロセスにおける人工知能の実務展開にむけて
影井 智宏
友永 康之
日本電気株式会社 主任
松下 伴理
株式会社横浜銀行 副調査役
発行:2016年10月12日
分類:一般報告
掲載形態:フルペーパー
要約 :
本稿では,金融行動を中心とした金融マーケティングプロセスにおいて人工知能の中核的技術とされるディープラーニングの実務展開を評価する。本稿の貢献は,①ディープラーニングの実証対象が消費者行動であること,②銀行実務の基幹データを制約なく使用したこと,にあると考える。地方銀行のカードローンニーズ顕在化顧客の予測においてディープラーニングを従来型(ロジスティック回帰モデル)と比較した結果,総工数の60%を占める特徴抽出工程を省いてなお従来型と同等の識別性能を発揮し,新たな優良見込客の抽出にも成功した。ただし金融サービス財の差別化戦略の柱であるビッグデータアナリティクスを,ディープラーニングという業務知見を必要としないブラックボックスモジュールで単純代替することは,コモディティ化の促進につながるものと危惧される。このため,ディープラーニングは金融マーケティングプロセスのバリューチェーンにおける新たな一部機能として実務展開されるべきであり,特に我々は「新たな優良見込客」に注目し,人工知能から多様性・異質性を考慮した新たな顧客理解を「学ぶ」ことで実現する金融サービス財の差別化戦略を目指している。
キーワード : 金融行動 金融マーケティング 人工知能 ディープラーニング コモディティ化
ページ : pp.197-208
ファイルサイズ : 2,444KB


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