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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.11 |
DXのデータ共有における協調化マトリクスの提案 |
競争と協調の矛盾を解消する論理の探究 |
中村 正斉 テックファームホールディングス株式会社 |
発行:2022年11月11日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 2020年から続くコロナ禍の影響もあり,日本で急激にデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速化した。DXにはデータ共有が必要だが,各主体間ではデータ利活用の目的や役割が必ずしも協調的であるとは限らない。しかし,従来の議論では,予定調和的にデータが共有され,業績が改善されると展開されてきた。この点を疑問視し,競争関係にある主体がいかにして協調的にデータ共有し,DXが実現するのかを事例研究を通じて考察する。 本稿では,まずDXおよび競争と協調に関する先行研究をレビューし,競争的かつ協調的という矛盾する関係にある主体間のデータ共有のあり方に課題があることを示す。次に,その課題を解決するための「協調化マトリクス図」を提示し,いずれの主体も保持していなかった統合データが独立的に生成・共有されることで,各主体の役割や分担が最適化され,効率化されるという点を可視化する。 さらに,この協調化マトリクス図の妥当性を示すために,鶴巻温泉元湯陣屋の事例を分析する。その結果,競争関係にある主体間で新たな統合データが生成され,共有されることで協調関係が生まれ,組織効率化とサービス向上が同時実現することを明らかにする。 |
謝辞 : |
キーワード : デジタルトランスフォーメーション 協調化マトリクス マルチタスク 効率化 顧客体験 |
ページ : pp.230-236 |
ファイルサイズ : 935KB |
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