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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.11 |
地域産品のブランド価値構造に関する研究 |
- トップブランド米「コシヒカリ」を事例に - |
勝見 一生 新潟大学大学院自然科学研究科博士前期課程 |
発行:2022年11月11日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 日本には様々な地域産品がある。新潟県では米がその代表であり,最も有名な品種はコシヒカリであろう。コシヒカリは,半世紀以上にわたりブランド米のフロントランナーであるが,近年は価格・産地間競争・気候変動といった荒波にさらされている。激変の時代にある今こそ,長年愛されてきたそのブランド価値を紐解くことは,コシヒカリの価値の源泉に迫ると同時に,地域産品が長年愛される要因の一端の解明にも貢献しうる。 本研究ではコシヒカリのブランド価値構造に迫った。対象は,成熟したブランドである「コシヒカリ」と,コシヒカリを受け継ぎ萌芽期にある高温耐性品種「コシヒカリ新潟大学NU1号」とした。供給主体,消費主体,BIT(Brand Incubation Third-party)の調査で,コシヒカリは延べ1,136個,NU1号は延べ433個の価値に関する言葉を抽出し,ブランド価値の構造化を行い,3主体と各主体間の共通価値と,各主体独自の価値の分析を行った。その結果,コシヒカリでは高級で美味しいブランド米,NU1号ではコシヒカリの特徴を受け継ぐ温暖化時代の品種としての期待などが各々のブランド価値として窺えた。 |
謝辞 : 本研究では,農家,消費者,自治体,JA,小売事業者,マスコミ,NU1号開発者の新潟大学農学部の三ツ井敏明教授の調査協力,執筆では新潟大学大学院自然科学研究科の長尾雅信准教授にご指導をいただいた。また,本研究の資金は,公益財団法人古泉財団の研究助成をいただいた。ここに記して,お力添えを下さった方々に感謝の意を表します。 |
キーワード : ブランド価値協創 ブランド価値共創 ブランド米 コシヒカリ 計量テキスト分析 |
ページ : pp.138-146 |
ファイルサイズ : 918KB |
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