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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.10 |
日本のクラフトビール醸造所によるplace-based brandingの定量的評価 |
大森 寛文 明星大学 経営学部 教授 |
発行:2021年10月29日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 本稿では,クラフトビール業界に特有のplace-based brandingを定義し,日本のクラフトビール醸造所によるその取組み状況を定量的に評価した。place-based brandingとは,(1)地域コミュニティの諸特徴を醸造所名やビール名,ラベル画像に活用するとともに,(2)醸造所やタップルームを経験価値の共創舞台として活用することにより,地域コミュニティ,顧客,醸造所,製品,タップルームの間の肯定的で感情的な結びつきを意図的に作り出すことと定義した。定量的評価の結果,(1)多くの醸造所が醸造所名やビール名に地域コミュニティの諸特徴を活用していること,(2)多くの醸造所がタップルームを設置しているが,地域企業協働や地域住民交流に取組んでいる醸造所は多くないこと,(3)醸造開始時期の早い醸造所の方が醸造時期の遅い醸造所よりも取組みの度合いが高いこと,(4)小都市にある醸造所の方が大都市にある醸造所よりも取組みの度合いが高いこと明らかとなった。今後の日本のクラフトビール醸造所の飛躍は,ニッチ市場の中で徹底して地域に根差し,いかに戦略的にplace-based brandingを実践するかにかかっていよう。 |
謝辞 : |
キーワード : クラフトビール place-based branding 定量的評価 |
ページ : pp.157-166 |
ファイルサイズ : 839KB |
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