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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.10 |
購買履歴データを含めたカスタマー・ブランド・エンゲージメントの包括モデル |
服飾雑貨SPAブランドの顧客データを用いた実証研究 |
高橋 広行 同志社大学 商学部 教授 |
発行:2021年10月29日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:報告概要 |
要約 : 近年,実務でも研究面でも,ブランドと顧客とのエンゲージメントの注目が高まりつつある。エンゲージメントの概念は,これまで,幅広い分野で多く研究されてきたものの,一貫した定義や概念化は十分に行われていない。そこで,本研究の目的は,マーケティングの文脈において,カスタマー・ブランド・エンゲージメント尺度を認知的・感情的・行動的な3要素のサブセットで作成し,ブランド価値や満足度・ロイヤルティとともに,顧客履歴データを同時に分析する包括モデルを通じて,エンゲージメントの位置付けとともに,CRM(購買履歴データ)への影響を明らかにすることである。服飾雑貨SPAブランドの顧客に対して行なった質問票調査と購買履歴データを統合し,共分散構造方程式モデルで分析を行った。その結果,エンゲージメントは,満足度・ロイヤルティを経由し,CRM要素の「顧客時間の長さ」,「購買金額」,「購買頻度」に正の影響を与えていることがわかった。一方,エンゲージメントからCRMへの直接のパスは負の影響となったことから,エンゲージメントは満足度,ロイヤルティを経由しなければCRMの向上には至らないことも同時に明らかにした。 |
謝辞 : 本研究は,科学研究費 基盤(C)「スマート・フォンのデザイン性と利用状況がブランド・ロイヤルティに与える影響」課題番号 20K01977(2020-2022年度)の支援をいただき進めた研究である。ここに感謝の意を表する。 |
キーワード : ブランド・ロイヤルティ 満足度 CRM(customer relationship marketing) 顧客履歴データ |
ページ : pp.102-103 |
ファイルサイズ : 225KB |
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