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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.9 |
ヘリテージツーリズムとして鳥羽・志摩地域の「海女漁」の活用プロセスにおける課題と可能性 |
食のメディア化による「フードコンテンツツーリズム」の形成 |
青木 洋高 北海道大学大学院 博士後期課程 |
発行:2020年12月16日 |
分類:博士単独報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 「食のメディア化」により「旅行者が『食』や『食文化』を楽しみながら,その地域に付与されている物語性に触れる観光形態」を「フードコンテンツツーリズム」と定義した。「フードツーリズム」と「コンテンツツーリズム」のそれぞれの要素を組み合わせた新たな概念であるが,「食」や「食文化」を通して,その土地の本質を知りたいと願う旅行者の根源的欲求を満足させるツーリズムが生み出せるのではないかと考えた。 三重県鳥羽・志摩地域は,日本一の「海女に出逢えるまち」であり,ここでは文化の継承と発展のために,海女を「地域資源」としてツーリズムに組み込んだ活用が進んでいる。プライベートな空間であった海女小屋を開放した事例では,海産物を海女に焼いてもらいながら会話を楽しみ,その土地の本質とつながる。旅行者は提供された「食」や「海女」を「メディア」として地域の「物語性」に触れることができる。これまで漁業生産者として,観光の表舞台に出ることのなかった海女を,意図をもって地域の価値や魅力を伝える存在に「編集」し,観光の主人公にした。近年,新たな海女の担い手が登場するなど,漁業と観光の連携による新たな取り組みが始まっている。 |
謝辞 : 本論文の作成に当たっては北海道大学大学院の山村高淑教授の「ヘリテージツーリズム論」を通して、大変お世話になりました。ここに御礼申し上げます。 |
キーワード : フードコンテンツツーリズム ヘリテージ 食文化 海女漁 食のメディア化 |
ページ : pp.377-384 |
ファイルサイズ : 1,165KB |
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