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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.9 |
セレンディピティ消費の概念化 |
小菅 竜介 立命館大学大学院 経営管理研究科 教授 |
安田 裕子 立命館大学 総合心理学部 准教授 |
発行:2020年12月16日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:報告概要 |
要約 : 本稿の目的は,文化心理学における理論的枠組みである,時間を捨象せずに人の経験をとらえるTEA(複線径路等至性アプローチ)を援用し,セレンディピティ消費を概念化することである。セレンディピティは,人生径路を分岐させる未来拡張プロセス,すなわち,予期せぬ出会いを通じて促進的記号が発生し,より良い人生を展望するプロセスととらえることができる。これを消費に適用し,本稿ではセレンディピティ消費を,未来拡張型の消費として概念化する。セレンディピティ消費は個人の人生文脈における偶有性にもとづくものである。実務においてセレンディピティ消費にアプローチするうえでは,顧客の過去の人生径路を理解し,また,製品とともにあるより良い人生の展望を思い描き,促進的記号が発生するような出会いを形づくることが重要である。 |
謝辞 : インタビューで自らの経験を語ってくださった協力者の方にお礼申し上げる。本報告は、JSPS科研費19K01902 「営業担当者の価値共創志向に関する実証的検討」による研究成果の一部である。 |
キーワード : 複線径路等至性アプローチ(TEA) 促進的記号 人生径路の分岐 未来拡張 偶有性 |
ページ : pp.261-262 |
ファイルサイズ : 273KB |
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