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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.5 |
医療連携における診療所の意思決定プロセスとBtоBマーケティングの有用性についての考察 |
山地 佐和子 |
発行:2016年10月12日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 医療機関にとっての顧客とは誰か。医療機関の機能や規模によって,その回答は異なる。 緊急・重症な状態の患者に医療を提供する急性期病院において,多くの患者は,診療所の医師からの紹介により来院している。これは,複数ある選択肢から,患者がどの医療サービスを「購買」するかを決定する過程において,診療所の医師が介在することが多いことを意味する。急性期病院の顧客関係においては,直接患者が病院を選択する「病院-患者」の二者間と,「病院-診療所-患者」の三者間の二通りがあることを認識し,それぞれを区別して考える必要がある。 ここで述べた「病院-診療所-患者」の三者間の顧客関係は,近年の日本の医療行政において推進されている「医療連携」にあたるものであり,本稿ではここにフォーカスして論じる。 急性期病院の三者間顧客関係について,B to Bマーケティングの先行研究を参照しながら整理し,診療所医師の行動様式をアンケート調査によりモデル化,その中でトリガーとなっている項目について考察を述べる。調査結果を理論的に整理した上で,結論部分では,急性期病院側がとるべき医療連携施策への示唆を導き出す。 |
キーワード : 医療連携施策 顧客行動の経年変化 スイッチング・コスト |
ページ : pp.244-263 |
ファイルサイズ : 2,065KB |
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