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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.9 |
広島東洋カープのサービス品質とロイヤルティ形成における因果モデルの構築 |
横浜DeNAベイスターズ・読売ジャイアンツとの比較事例研究 |
田中 江里華 早稲田大学大学院経営管理研究科修士課程 |
発行:2020年12月16日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:報告概要 |
要約 : 日本の伝統的サービス産業における低い労働生産性に対し, 長期的顧客ロイヤルティと競争優位性はどのように実現できるだろうか。本稿で着目したスポーツビジネスは発展途上にあるなか, 広島カープは45年間黒字を達成し続けている。本研究は, カープの長期的な競争優位の形成要因と因果構造を, 顧客ロイヤルティの創造という視点から明確にする。読売ジャイアンツ, 横浜DeNAベイスターズを比較対象とし, 因子分析と共分散構造分析で定量的に検証した。その結果, 各チームのファンが評価する球場体験, 球場サービスの便益の違いが浮き彫りになり, カープファンは観戦を通したファン同士の繋がりと自己実現を評価し, 成績に左右されない顧客満足が実現できていることが明らかとなった。さらに, 3球団共通で試合に関する要素が顧客満足やロイヤルティに強く影響する一方, 試合と関係ない球場体験は顧客満足に影響するとは言いきれない事と, ロイヤルティ因子が同化意向, 協力的行動に影響している因果構造が明らかとなった。顧客の求める価値を理解し, 主観的・客観的な便益を強化することが, 企業と顧客の高次で長期的な関係性や高い生産性に寄与することが示唆された。 |
謝辞 : |
キーワード : 顧客満足 因子分析 共分散構造分析 リレーションシップ・マーケティング スポーツマーケティング |
ページ : pp.239-241 |
ファイルサイズ : 414KB |
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