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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.9 |
SNS上の他者がユーザー行動に及ぼす影響 |
非発言者の存在に着目した実験による検証 |
松井 彩子 一橋大学大学院 経営管理研究科 博士課程 |
発行:2020年12月16日 |
分類:博士単独報告 |
掲載形態:報告概要 |
要約 : 近年,企業と消費者のコミュニケーションツールとしてはもちろん,消費者間の情報伝達手段としても,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下,SNS)は必要不可欠である。特に,世の中がCOVID-19の脅威に晒されている現在,SNS上の情報が発端となり,しばしば消費者行動は激変する。本論は,このメカニズムの背景にあるラーカーやサイレントマジョリティーと呼ばれる非発言者に着目し,社会的影響研究の理論に立ち返って,非発言者の集積がその他のユーザーに及ぼす影響を実証することを目的とする。実証には,シナリオ設定の実験手法を用いた。非発言者の集積規模の大小,情報発信者の持つフォロワー数の大小の,2×2の4つの実験群を設計した。各実験群につき464人,総計1,852人の被験者からの回答を得た結果,情報発信者の属性に関わらず,非発言者の集積数が大きいことが,それを目にした情報受信者のユーザー行動に正の影響を及ぼすことを実証した。具体的に,行動を起こす障壁が低い,「いいね」や「シェア」ボタンを押す意向,並びに,行動を起こす障壁が相対的に高い,ブランドの情報収集意向,ブランド購買(利用)意向が高まることが明らかとなった。 |
謝辞 : 本研究は,公益財団法人吉田秀雄記念事業財団より,2019年度の研究助成を賜り実施した研究の一部である。多大なるご支援を賜ったことをここに記し,心より感謝申し上げたい。 |
キーワード : ソーシャル・ネットワーキング・サービス マーケティング・コミュニケーション 社会的影響 社会的インパクト理論 |
ページ : pp.351-352 |
ファイルサイズ : 261KB |
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