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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.9 |
サービス・マーケティングにおけるエージェント管理問題 |
病理検査サービスを事例に |
秦 洋二 流通科学大学 商学部 教授 |
発行:2020年12月16日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 本稿は,サービス・マーケティングにおける行為主体間の関係性を,エージェンシー理論の視点から分析することを研究目的としている。既存研究では,企業,従業員,顧客の関係が議論の中心であったが,特に専門性の高いサービスの場合,企業内で全てを内製化できず,外部の主体と協力するケースも多いと考えられる。調査の結果,事例企業であるパソネットのサービスは,デジタル画像処理技術と連携病理医の作業の迅速さ,モチベーションの高さによって,高いサービス・クオリティを維持していることが明らかになった。また,パソネットをプリンシパル,連携病理医をエージェントとして捉えた分析により,連携病理医が高いモチベーションで業務を行う理由として,パソネットが提供する作業環境の先進性や,パソネットの経営理念及び実際の経営活動への共感などが指摘できた。本稿の事例から,適切なエージェント・コントロールによって,当該企業が提供するサービス・クオリティを向上させられる可能性が示唆された。 |
謝辞 : 調査にご協力頂きました株式会社パソネット会長田中 孝様,代表取締役社長田村忠司様,従業員の皆様に深く感謝申し上げます。本研究には,日本学術振興会科学研究費補助金(基板研究(c)課題番号19K01955 研究代表者:秦 洋二)の一部を使用した。 |
キーワード : 病理診断 病理検査報告書 病理医 エージェンシー理論 アドバーズ・セレクション |
ページ : pp.325-332 |
ファイルサイズ : 924KB |
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