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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.8 |
ソーシャルネット時代における事前期待更新モデルの検討 |
― 期待を形成する情報のエントロピーに着目して ― |
木暮 美菜 法政大学大学院 社会学研究科 |
諸上 茂光 法政大学 社会学部 准教授 |
発行:2019年11月26日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:報告概要 |
要約 : 近年消費者が購買前に接触する情報の質や量が大きく変化したことから,消費者が事前期待を形成・更新する過程も従来とは異なっている。事前期待は将来の出来事についての予測であるWE(Will Expectation)と将来の出来事の基準を定める規範的な期待であるSE(Should Expectation)に分類される。本稿ではそれぞれの期待を「購買動機に関わる期待」と「購買後の満足を規定する期待」と仮定し,それぞれの期待に影響する外部情報について情報エントロピーの概念から説明した。そのうえで消費者の事前期待について(1)それぞれの期待の形成・更新に影響する情報のエントロピーを低下する度合いが異なること,(2)エントロピー低下度合いが異なる情報の内的処理が異なるために期待の形成・更新の過程が期待ごとに異なること,を数理モデルによって示した。 本モデルより,企業は消費者の購買後満足度を下げるおそれのあるエントロピー低下情報の拡散を抑制しつつ購買動機を高めるエントロピー非低下情報の拡散を促進する戦略が有用であるという実務的示唆が得られた。 |
謝辞 : |
キーワード : 事前期待 購買動機 購買後満足 情報エントロピー不確実性 不確実性 |
ページ : pp.255-256 |
ファイルサイズ : 296KB |
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