オーラルセッションの要旨・フルペーパー(報告概要)の閲覧・ダウンロードが可能です。 |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.8 |
米国における有機食品生協の発展 |
ピープルフードコープに関する事例研究 |
畢 滔滔 立正大学 経営学部 教授 |
発行:2019年11月26日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 米国において,1960年代「ニューウェーブ食品生協」と呼ばれる食品生協が台頭し始めた。これらの生協の多くは,同時期に日本で台頭した食品生協とは異なり,後に有機食品生協へと発展した。本論文では,ニューウェーブ食品生協の多くが有機食品生協へと発展を遂げた理由について,オレゴン州ポートランド市において最も長い歴史を持つニューウェーブ食品生協「ピープルフードコープ」に関する事例研究を通じて検討した。本論文の結論は三点にまとめられる。第一に,消費者保護運動の一環として生じた日本の食品生協運動とは異なり,ニューウェーブ食品生協運動は,大量消費社会に反抗した運動であった。それが故に,同運動は,「シンプルなライフスタイル」を提案し,そうした理念に適合する有機食品を取り扱うようになった。第二に,日本の食品生協とは異なり,ニューウェーブ食品生協は,マスマーケットをターゲットとはしなかった。そのため,発展期にスーパーマーケットとの競争に巻き込まれずに済んだ。第三に,従業員の自主管理を重視する組織において,従業員達のアイディアを次々と取り入れたことが,ニューウェーブ食品生協の発展に大きく寄与した。 |
謝辞 : |
キーワード : ニューウェーブ食品生協 日本の食品生協 消費者保護運動 慣行食品スーパー 官僚制組織 |
ページ : pp.267-274 |
ファイルサイズ : 481KB |
>一覧